ひらがな

今日はフォント作りではなく、mUniFontをなぜ作ろうと思ったのか、について書いてみる(まだ完成してないじゃん、という突っ込みは無しである)。


いわゆる中国語漢字(簡体・繁体字)と日本語漢字(と、ひらがな)を両方含んだUnicodeフォントはWindowsXPに標準で添付されている。SimSun、MingLiUがそれである。しかし厳密に言うと両者には字体・書体の違いがある。SimSunはGB系の簡体字ベースであり、またMingLiUはBig5系の繁体字ベースであるが故の違いである(極めて大雑把に言うと簡体字は中国本土用、繁体字は台湾用である)。そして両者に含まれている日本語特有の文字(ひら・片仮名、漢字等)は実は(だから)おまけのようなものである。
おまけではあるが、両者とも漢字圏用のフォントであるので、結果として日本語特有の漢字も必要十分なクオリティーなのである。
それでは漢字以外、つまりひら・片仮名についてはどうか?そう、ご存知の通り美しくないのである。英数字については、まあ美しいとは思わないが、ひら・片仮名ほどではない。


誤解の無いよう書いておくが、おまけの中のおまけであるが故(手抜きされて)ひら・片仮名が美しくない、といっているのではない。それらはもともと中国語圏に存在しない文字であるので、フォント作成者の方達は何をもって美しいと判断するか基準を持っておらず、結果として日本語を母語とする人間がそれを見た場合に美しくない、と感じるとmuni62は思うのである。とは言うものの、別に美しくなくても読んで理解できる。それをなぜもっと美しく、と願ってやまないのか。


それは「日本語特有の文字であるひら・片仮名は、日本語を母語にする者にとっては魂の一部である」からだとmuni62は思うのである。魂の一部であるひら・片仮名をもっと美しく!とmuni62の魂が叫ぶのである。


ここまで読まれて「なんと大袈裟な!俺はただ汚いフォントだとかっこ悪いと思っているだけ。CoolなPDAがフォントのせいで台無しになるのが許せないだけさ!」とお考えの方が大部分であろうと思う。muni62もそんな気がしてきた。だが、自分の中の魂の叫びを説明するのに他の理由が見当たらないのだ。


上記内容に思想的な背景はまったく無いことを付け加えておく。ただ純粋にそう感じたまでである。